SWP | 365日、海! サーフィンと海遊びのブログマガジン

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福島のサーフカルチャーは終わらせない!

僕がまだアマチュアサーファーだったころの話。
毎年のように車にテントを忍ばせて福島にサーフトリップに行っていた。
ある年の夏。
福島には台風からの強烈なウネリが届いていた。
烏Pというサーフスポットにはダブルオーバーのセットが入ってきていたが霧ががかったアウトに目を凝らしてみると、ゲッティングアウトさえできればとてつもなくいい波のように見えた。
僕は仲間たちと一緒に気合いでゲッティングアウトを試みることにしたのだ。

佐藤修一プロ ファミリー

佐藤修一プロ ファミリー


20分ほどパドルをすると運良くセットの切れ間からアウトに出ることができた。
波は予想を遥かに超えるほどのいい波だった。
そのときは霧が出ていてアウトにはサーファーは誰も入っていないと思い込んでいたが、ゲッティングアウトをしているときにセットの波を気持ち良さそうに乗っているロングボーダーがいることに気がついた。
そのサイズのときに1人でサーフィンしているということだけで、そのサーファーがローカルだということはすぐにわかったが、サーフィンの腕前も相当なものだった。
そのサーファーが今もJPSAプロサーキットをカバーしている佐藤修一プロだった。

それから15年くらいが経つだろうか。
今でも親交がある修一ちゃんは毎年辻堂の大会になるとファミリーで我が家に来てくれて、家族ぐるみのお付き合いをさせてもらっている。
皆さんもご存知の通り、福島は今回の震災の影響をもっとも受けている場所だ。
福島ではサーフィンを辞めてしまった人も多く、海なんて見たくない、という人も少なくないそうだ。

シングルフィンにこだわる佐藤修一プロ

シングルフィンにこだわる佐藤修一プロ


そんな状況の中でもJPSAロングボードツアーに参戦しているプロサーファーが佐藤修一なのだ。
震災後は秋田や新潟で練習をし、コンテストに出場。
自分のスタイルを貫き、シングルフィンのロングボードに乗り続けている。
「周りに惑わされずに自分のスタイルでサーフィンしたほうが結果がいい」
というのが彼の出した一つの答えだった。

そして今でも福島市で『INDY SURF』というサーフショップを続けている。
「おれが辞めちゃったらみんなサーフィンできなくなっちゃうでしょ。だから苦しくてもやるしかないっしょ」
という強い信念を持っているのだ。

2004年福島トリップ。修一プロたちがウェルカムしてくれました

2004年福島トリップ。修一プロたちがウェルカムしてくれました


僕は福島が大好きだった。
夏になるととにかく福島に行きたくなっていた。
心のふるさと的な愛着さえ湧いていた。
果てしなく広がる青色に輝く田んぼ。
流れる空気、ちょっと冷たい海水、福島訛り。
ローカルたちのバカ話。
カワセミの鳴く夕方。
そして力強くも美しい波。
どれをとっても僕にとっては日本一だった。

お恥ずかしながらそんなことを思い出しながらこの記事を書いていたらいろいろと思い出してしまって涙が出てきてしまった。
福島でサーフィンの灯火を消さないようにがんばっている佐藤修一プロをこれからも応援していきたいと思うのです。

(有本圭)

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